ホストママと話した「何人」という概念

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久々にアメリカ雑記を更新します!

前回、ホストファミリーから見たトランプ政権の記事でも書きましたが、私のホストファミリーは2人とも教職な上に、ママが日系アメリカ人3世ということもあって、世界の様々な価値観に寛容です。

今回はそのママと話したことを書きたいと思います。

 

ママの「市民権」への考え方

ママは自分の祖先が日本から「自由の国」アメリカに渡り、そこで迫害された過去を持ちながらも、現在は「アメリカ人」として生活をしています。当然日本語は話せないし、日本の文化も殆ど知りません。

そんな彼女の主張は、「アメリカにずっと住んでいて、これからもずっと住む人(移民等含む)には市民権を。貧しくて行き場のない人には、行政が手を差し伸べて対策を取るべきだ」というものです。

アメリカという国柄、キリスト教の教会が多くあって炊き出し等を行っていますがそれには反対で、「布教のために助けを与えるなんておかしい、純粋な助けであるべきだと思う」と言っています。

「ここは自由の国で、世界中の人種が集まる国だ。色んな民族の思想がミックスされるのはとてもパワフルなことだし、そうやってアメリカは発展してきた」という言葉を聞いた時に、その前後の文脈から「だから他の国(特に日本)もそうなったら良いと思う」というニュアンスが込められていた気がしました。

ママはこの考えを持った背景が、自分のルーツ(日系であること)に関係していると認めていて、だからこそ日米の両国で、その思想のミックスがあれば良いと思っているようです。

※日系アメリカ人1世に市民権がなかった話はこちら:リアルタイムメモ:アメリカ5日目。全米日系アメリカ人記念博物館の話

 

「何人」という考え方

その後に盛り上がったのが、「何人」の話です。

つまり、例えばアメリカ人と日本人が結婚して子供が生まれたら、その子供は何人だろうか?という問いかけです。

例えば日本人がアメリカ人と結婚してアメリカに住み、永住権を手に入れてそこで子供を育てれば、その子供は「アメリカ人」として育つことになり、あくまでも片親が日本人というだけで、アイデンティティーはアメリカのものになるでしょう。

では、日本人夫婦がアメリカに住み、そこで子供が生まれて子供に二重国籍が与えられた場合はどうでしょうか。この場合、子供は「日本人だけどアメリカに住んでいて、国籍もある」という状態で、「日本人」と見られるのかもしれません。

そもそも「何人」の定義は、どう決まるのでしょうか。文化か言葉か、住んでいる場所か、それとも忠誠を誓う場所でしょうか。

「何人」という定義は、考え込んでしまうととても曖昧になり得ます。単純に国籍だけで、「何人」を定義することは出来ないからです。

 

言葉の持つ力

このママとの会話から私が思ったことは、英語の「Japanese」と日本語の「日本人」を対訳に持ってくるのは、そもそも無理があるということです。

おそらく言語的に「Japanese」は形容詞で、「日本の」「日本的な」くらいの意味しかないのではないかと思います。

もちろん辞書には名詞で「日本人」「日本語」と意味が載っていますが、日本語の持つ意味よりも、ずっとざっくりした曖昧な意味なのです。その証拠に、日本人、日本語、日本の、と少なくとも3つ以上の言葉が、英語ではすっきり1つの「Japanese」という単語にまとまっています。

ママは自分を「Japanese」だと言うけれど、彼女はどこからどう見ても「アメリカ人」であり、「日本人」ではありません。

これを「ママは日本人です」と訳せば、無理が生じます。

日本はずっと単一民族で、この日本語という言語を操ってきたからこそ、実は「日本人」という言葉自体にとんでもなく強い意味と定義があり、それをアメリカ人に説明するのは非常に難しいと感じました。

でもいつか説明したいと思っています。

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外山 周

外山 周

TOYAMA, Chika
長く英語業界に身を置き、10,000時間以上の指導経験とTOEIC400点アップ等の実績を持つ。が、上達のみを重視するやり方に疲れ独立。現在は「ゆるくキツく楽しい」をモットーに、心を重視して英語イベントや個人セッションを行なっている。
口癖は「英語は外国語だから、完璧じゃなくていい」。
将来の夢は心理カウンセラーと、算命学の鑑定資格を取ること、日本人向け「古典に親しむ会」を行うこと。
神道と日本語が大好き。好きな言葉は「国のため、人のため」。

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口癖は「英語は外国語だから、完璧じゃなくていい」。
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