私がメール鑑定する時に愛用しているデッキ「ミスティカルシャーマンオラクルカード」を紹介します!
64枚から成るこのデッキは、1つのストーリーとして繋がっています。
この1〜64までの一連の流れをRPG風勇者の旅路に例えながら、カードの背景と、実際のリーディングではどんな時に出るカードなのかについて、1枚ずつ紹介していきます!
今日は「19. 火」です!
ストーリー
勇者は「未来を守る」という言葉を改めて胸に刻み、やっと地面から起き上がると、今の自分の魔力でできることは何だろうか?と考え始めました。
辺りはすっかり暗くなっています。「何ができるかはわからないけど、これからも必要な人のために魔法を使おう」と思いながら、いつものように魔法で火をおこしました。
すると遊牧民の青年たちがすごい勢いでこちらに走ってきて、突然勇者に「おい!火なんてつけてどうするつもりだ!」と大声で怒鳴りました。
「放火するつもりじゃないのか!」
「草が燃えたらどうするつもりだ!」
「戦争でもしたいのか!」
とすごい剣幕です。
・・・・・・勇者が思わずぎゅっと手を握りしめると、炎が一瞬で大きく燃え上がりました。
勇者は初めて「怒り」という気持ちを感じていました。人のために魔力を使おうと決めたところだったのに、言いがかりをつけられたように感じ、腹が立ったのです。
大きくなった炎をみて勇者は我に返り、「確かにこれは怖いな」と思いました。遊牧民は火の怖さをきっと誰よりも知っていて、一度火が燃え広がったら住処も家畜も失うと知っていたのでしょう。
勇者は炎を小さくすると、「驚かせてすみません」と謝りました。
1人になった勇者は、火を見つめて呟きました。
「人のために魔法を使いたいと思っている」
「だから突然あんな風に言われたら心外だ」
「すごく腹が立った」
「もう嫌になった」
「バーカバーカバーカ」
その気持ちを全て炎の中に投げ入れるように、勇者は呟き続けました。そして最後に火が消える頃、勇者の怒りもおさまっていました。
カードの意味と背景
火には様々な作用があります。
情熱のシンボルであり、
心を沈める作用があり、
霊と物質を繋ぐ作用もあり、
穢れを浄化する神聖なものであるともされています。
日本にも「お焚き上げ」という文化があるように、不浄なものや邪気を吸ってくれたものは、火に焼べることによって灰にするわけです。
適度な火は人を暖め、癒しますが、
大火になれば全てを焼き払い、命を奪います。
強すぎる情熱が「怒り」の感情に変わった時は、注意しなくてはなりません。周りを焼き払ったり、人を大きく傷つけることがあれば、自分も無傷では済まなくなるからです。
しかし火は浄化の力を強く持つもの。
人にぶつけることさえしなければ、どんなに暴走し大火になっても、不浄を焼き尽くしてくれるでしょう。不死鳥が一度燃え尽きた灰の中から蘇るように、火の後には必ず清浄な何かが再生します。
必要以上に恐れることはありません。
人を傷つけ焼き払うのではなく、
人を癒し暖めるため、
自分の不浄を焼き払うために、
適切に火の力を使いましょう。
このカードを引くのはこんな時
私のリーディングでは滅多に出ない1枚ですが、このカードが出る時は、良くも悪くも「ファイヤー!!!🔥」と燃えている時であると言えるでしょう。
正位置:よっしゃー!燃えてきたー!
逆位置:こんな筈じゃなかったのに・・・
というニュアンスを押さえましょう。
特に現実を切り替えようとしている時や、断ち切りたい関係がある時(恋人と別れるとか退職するとか)、次のステップへ頑張って移行しようとしている時に出てきやすいかもしれません。
正位置で出る時は強力に後押しされています。現実に多少心配なことがあったとしても大丈夫です。復活の時がやってきました!自分の尊厳のためにGOしましょう!
逆位置で出る時は、そのまま突っ走って後悔することにならないか、人を傷つけることに繋がらないかを見極めるため、一度冷静になってよーく注意をしましょう。
自分を守るために悪縁を断ち切るのはOKですが、逆位置で出る時は「罵詈雑言を吐きたくなる」「最後にせめて傷つけてやりたい」みたいな気持ちが暴走しないように気をつけてみてくださいね。自分も無事で済まないことになるかもしれません。
・・・「火」は地上でこそ燃え続けられるという側面があり、空中や水中では消えてしまいますよね。つまり地に足が付いていないと燃えられない、ということです。
情熱を持つ
勇気を出す
創造性を発揮する
現実を形にして作っていく
こういった現実化のパワーは、肉体と繋がり、しっかりと大地に根付くからこそ発揮できるものです。
まずは肉体を大切に。適切な形で「怒りの力」を使えるようにまずはしっかり肉体にエネルギーを満たし、地に足をつけましょう。
このカードを引く人は、めっちゃ情熱がある人、です!
次回:20. 流れ
最初から読む:1. いにしえ人
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