外山周です。
グレイテストショーマン、早々に2回目を見てきました!
初回は誘われて期待せず見に行ったのですが、そこでまさかの最初から最後まで泣きっぱなし状態に陥り(笑)、もう1度じっくり楽しもうと今回は1人で行ってきました!
ストーリー、歌、どちらも好きです。
が、何よりも私を魅了したのは、日本語字幕の力強さです!
端的で力強い字幕が最高!
私は英語を聞きながら字幕を読むのですが、日本語が綺麗にはまっていると嬉しくなります。
英語はとても力強い言語だと個人的に感じていますが、日本語は間接的で優しいので、直訳するとニュアンスが伝わらなくなってしまうことがあるのですね。
それを端的に、バシッと、日本語のニュアンスを以て訳した字幕が出てくると、もうそれだけで感動します(私は言語オタク)。
グレイテストショーマンの歌は、全体的に光を求める力強い歌が多いです。
そして字幕がもう最高でした!
「This Is Me」
1番のお勧め字幕は、何と言っても圧巻の「This Is Me」です!
この歌は、今まで本当の自分を隠して闇の中にいた人が光を浴びて立ち、「これが私だ!」と宣言する歌です。
元々の英語の歌詞が力強いのですが、字幕はこうでした。
言葉の刃が傷つけるなら
洪水を起こして溺れさせる
勇気がある、傷もある、ありのままでいく
これが私だ
気を付けろ、私が行く
自分で叩くドラムが伴奏
見られても怖くない、謝る必要もない
これが私だ
はああああー!しびれる!
しびれるポイント① 勇気がある、傷もある
私的しびれるポイントは、
「勇気がある、傷もある」の「も」
です。
元々英語だと、
「I am brave, I am bruised」
なのですが、これを直訳で「私は勇敢だ、あざだらけだ」と訳さずに「勇気がある、傷もある」にしたところがアツい!と思います。
なんと力強い日本語でしょうか。
しびれるポイント② 気を付けろ、私が行く
それからもう1つのしびれるポイントは、
「気を付けろ、私が行く」
です。
英語は「Look out ‘cause here I come」です。
これもまた英語の強さがよく表現された和訳です。
「Never Enough」
次に、闇の中を彷徨う天才歌手が歌う「Never Enough」。
英語では「Never Enough」というフレーズが繰り返し繰り返し使われていますが、字幕では
「物足りない」
「満ち足りない」
「どこかむなしいだけ」
など数パターンの言葉を駆使していて、これも見事でした。
字幕は石田泰子さんという方が付けたそうです。
ここまで字幕に魅了されたのは初めてです。
石田泰子さん、覚えておきます!
ストーリーについて(ネタバレあり)
ストーリーは、
子供のころから貧乏で「ゴミのように扱われた」経験のあるP.T.バーナムが、めっちゃ頑張って家族を持ち、めっちゃ頑張って成功し、更なる成功を求めて闇落ちしかけ、一度全部を失い、最後に大切なものを取り戻す
と、普通の映画3個分くらいの山があります。
それが凝縮されているので、ストーリー自体がハイテンポでどんどん進んで行き、おそらく背後でたくさん起こったであろうドロドロした修羅場は全カットされています。
私的には、上述した「Never Enough」を歌う闇の天才歌手、ジェニー・リンドが気になります。
ジェニーは婚外子として生まれ家族の恥と言われ、バーナム同様「ゴミのように扱われた」経験があることから、ステージでライトを浴びて大喝采を受けても、それが「Never Enough」だと感じています。
そんな2人が惹き合って、公演で一緒に組んでツアーをしているのですから、いやいやーもっと色んなドロドロがあったでしょーと思います(笑)。
途中でジェニーは、
「私もコマの1つだったのね!」
「人を大事にしないなら、破産も仕方ない」
と言って公演を降り、バーナムに仕返しして全てを失わせましたが、同時に自分の名声も失いました。
その後幸せになったのかなぁ…。
バーナムも、きっとジェニーを蔑ろにしたつもりは(本人的には)全くないのでしょうね。
ただ「ゴミのように扱われた」という過去を引きずるあまり、名声を手にしたいと強く思い過ぎたせいでジェニーを傷つけ、結果奥さんと家族を傷つけ、自分も全てを失ってしまいました。
光の中で「This Is Me!」と叫ぼう
劇中、「光」や「闇」というワードが何度も出てきます。
きっとこれがポイントなのだと思います。
ゴミのように扱われたという過去や、負けるもんかと思ってめっちゃ頑張ってきた過去、その時の気持ちに捕らわれたままでは、どこかで道を踏み外してしまうのかもしれませんね。
一度それを断ち切って区切りをつけ、光の中で堂々と「This Is Me!」と叫ぶこと。
それを求める人が、今増えているのかもしれません。
そんな人たちどうし一緒にいることが「family」なのだと、劇中でも言われています。
「This Is Me!」と叫ぶって決めたら、もうあなたも私もfamilyです(笑)。
We will come back home! (劇中歌「From Now On」より)
グレイテスト・ショーマン、めっちゃ良かったです。
ぜひ映画館で見てみてください。
私もあと3回くらいは見に行くつもりです(笑)。