私がメール鑑定する時に愛用しているデッキ「ミスティカルシャーマンオラクルカード」を紹介します!
64枚から成るこのデッキは、1つのストーリーとして繋がっています。
この1〜64までの一連の流れをRPG風勇者の旅路に例えながら、カードの背景と、実際のリーディングではどんな時に出るカードなのかについて、1枚ずつ紹介していきます!
今日は「13. カラス」です!
ストーリー
コヨーテを振り切った後、勇者は結局予定通り谷底に降りることに決めて、夜中のうちに出発しました。
しばらく歩くと、夜の闇に紛れるようにしてカラスがこちらを見つめていました。勇者は思わず足を止めて、ほんの数秒カラスと見つめ合いました。
「お前、なぜ旅を続けている?」
とカラスは聞いてきました。
勇者は咄嗟に「啓示を受けたから」「伝説の剣を探せと言われたから」と答えそうになりましたが、カラスの漆黒の瞳を見て、そんな表面上の目的を問われているのではないと直感しました。
勇者の心に色々な思いが渦巻きました。
「本当は旅なんて今すぐやめたい」
「啓示があって仕方なかったんじゃないか」
「確かに出発を決めたのは自分だけども!」
「というか伝説の剣を見つけたらどうする」
「自分は何一つ分かっていないのだな」
・・・少し沈黙した後で、勇者はやっと一言「分からない」と答えました。そして「ただ歩かずにいられないから」と付け加えました。
カラスの瞳が一瞬光ったように見えました。
「お前、真実を分かっているようだな」
と言ってカラスは羽ばたき、夜空に溶け込んで見えなくなりました。
カードの意味と背景
カラスは真実の番人です。
カラスは昔から世界中で霊性の高い動物として、神様のお遣いとして崇められていました。日本の神話でも天照大神の遣いとして、「八咫烏」が登場しますね。
真実の番人であるカラスの前では、どんな最もらしい嘘も通用しません。
例えばもし勇者が本当に「伝説の剣を手にし世界を救うために旅をしています!」と思い込んでいて、嘘偽りなくお目目をキラキラさせて答えたとしても、カラスには全てが見通されてしまいます。
本当にその言葉は真実を語っているか、
本当に今この瞬間思っていることは何なのか、
本当に心の底からやりたいことをやっているか。
その真実を常に問いながら進まないと、私たちは簡単に自分に嘘をつき、自分を誤魔化し、やがていつしか「それっぽい望み」が「本当の望み」だと錯覚するようになってしまいます。
それは一見立派なようで、
実は本当の自分の姿を見失っているのです。
自分に嘘をついても、
宇宙やお空という存在は騙せないもの。
どんなに本当の自分を封印したつもりでも、大いなるものと繋がった私たちの根本は、そう簡単に消えてなくなるものではありません。
もう一度真実を自分自身に問いかけ、改めて「自分の思い・言葉・行動を一致させるように」と強く促してくるカードです。
このカードを引くのはこんな時
このカードが出る時は「言葉に真実が宿っていない時」です。つまり本当はやりたくないことを「やりたい」と言っている時や、そこまで行かなくても「やりたい」と言いながら本気になれていなかったりする時ですね。
正位置:真実が明らかになる
逆位置:偽りの真実に注意
というイメージで捉えます。
・表層の言葉で誤魔化している
・よそゆきの言葉で自分を守っている
・気付きたくないことがあって理論武装している
などの時にこのカードが出てくるので、頭の意識としては「頑張ってるのに色々上手くいかない」と思っている場合があるでしょう。
正位置で出る時は「もうすぐ真実が明らかになる」と言われています。今までよく怠らず自分に目を向けようとし続けることができましたね。「そうか、こういうことだったのか」と納得できる瞬間が訪れるでしょう。
逆位置で出る時はあまりに真実から目を逸らし過ぎていて、偽りの何かを真実だと見間違っていることを警告されています。目の前の現象、それによって引き起こされる自分の感情や心の動きを観察しましょう。疲れ過ぎているようなら、少し意識してお休みすると良いかもしれません。
・・・多くの人は、自分の真実に気づきません。
自分がどんな人間なのか、
何が好きで、何が得意なのか、
どんな世界や関わりを求めているのか。
その真実に目を逸らし続けたまま、偽りの「私」、偽りの「世界」を生き続けてしまいます。
それはもちろん決して悪いことではないですが、カラスが出てくる時は、厳然と「ふーん。それで?真実を見るって決めるの?やめるの?どうするの?」と問われている時です。
自分の真実を生きると決めましょう。
本当の気持ちを大切に。
生きたい命を生きましょう。
頭や言葉で自分に嘘をつき続けても、
自分の深い部分は決して誤魔化すことはできません。
このカードを引く人は、「真実を生きる力のある人」です。
次回:14. 呪い
最初から読む:1. いにしえ人
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