私がメール鑑定する時に愛用しているデッキ「ミスティカルシャーマンオラクルカード」を紹介します!
64枚から成るこのデッキは、1つのストーリーとして繋がっています。
この1〜64までの一連の流れをRPG風勇者の旅路に例えながら、カードの背景と、実際のリーディングではどんな時に出るカードなのかについて、1枚ずつ紹介していきます!
今日は「4. 美しい道」です!
ストーリー
弓矢のおかげで欲しかったものを得てみると、そう離れていない場所に大きな街があることに気付きました。さっきまで全く目に留まっていなかったのです。
街に入ると、とても汚い広場がありました。
ごった返す人、
散乱するゴミ、
落書きされた壁、
些細なきっかけで始まる口論。
・・・その広場にいる人は、みんな余裕がないようでした。
そこから逃れるようにして小さな路地に入ると、老人がひっそりと佇んでいました。その老人は広場には行かず、でも広場の喧騒がわずかに届くその場所で、じっと背筋を伸ばして立っていたのです。
そして勇者に話しかけてきました。
「若き勇者よ、
お前にはあれが美しく見えるだろうか」
・・・勇者には、その広場は「美しい」の真逆で、
手も触れたくないほど「汚い」ように見えました。
「実はわしも長年あそこにいたのじゃ」
その言葉に驚いて思わず老人の顔を見つめると、その表情はとても「美しい」と思いました。目の奥の光も、刻まれた皺も、凛とした佇まいも、とても美しかったのです。
「若き勇者よ。美しい道を歩くが良い」
最後にそう告げた老人の足元には、小さな花が咲いていました。
カードの意味と背景
このカードの象徴は「蓮の花」と「トンボ」です。
それはそれは美しい蓮の花と、
そこから飛び出すトンボが描かれた1枚です。
トンボは英語で「ドラゴンフライ」と呼ばれていて、かつては立派なドラゴンで火が吐けたのに小さくなってしまった、と言われています。このことから、トンボは変化・変容の象徴です。
そしてもう一つ大切なのは、蓮の花の「泥」です。
蓮の花は泥の中から咲きます。
綺麗な水では咲くことができない花なのです。
泥は一見汚いし冷たいしであまり見たくないものですが、その汚い泥水を吸い上げて、蓮の花はそれは美しい花を咲かせます。
泥があるから蓮が咲く。
蓮があるからトンボが飛び出せる。
ということで、実は一番土台にあるのは「泥」なのですね!
蓮の花は、「見たくないほど苦しい経験の中から本来の美しい自分が花ひらく」という象徴していると言われます。
汚い泥と、美しい蓮。
両方をしっかりと見るようにしましょう。
どちらか一方だけで存在しているのではなく、両方が同時にあってこその美しさなのです。
このカードを引くのはこんな時
この「美しい道」のカードが出る時は、「美しいものと汚いもの、今こそ両方をしっかり見てみて」と告げられているようです。
正位置:両方をちゃんと見て♡
逆位置:一方を無かったことにしちゃだめ!
という微妙なニュアンスの違いを意識してみてください。
・・・このカードは「美しい道」と名前がついていて、泥もそんなに目立つようには描かれていないので、ついつい「辛い中でも美しいものに目を向けようよ」的な解釈をしがちかもしれませんが、個人的にはそれだけだと勿体無いと感じます。
そりゃー生きてれば色んなことがあって、
悪いことも良いことも、
辛いことも嬉しいことも、
見たくないことも見たいことも、
それぞれ対局が存在しているのが「人生」ってもんです。
このカードを引く時は、そのどちらかから目を逸らしている時ですね。
「汚い部分だけしか見えなくなっている」という場合もあれば、逆に「綺麗な部分しか目に入れたくない」になっている場合もあります。どっちなのかをまず意識してみると良いでしょう。
正位置で出る時は、自分にとっての「美しい / 汚い」が何なのか、ぼんやりとでもイメージできる余裕がまだ残っているでしょう。「両方あるのが当たり前だ」「両方あるから美しいのだ」と思ってみてください。そして堂々と「私はこうやって生きる!」と宣言することにOKを出しましょう。
逆位置で出る時は少し注意が必要です。どちらか一方から目を逸らしていることが警告されていますが、もはや自分では何が何だか分からない状態になっているかもしれません。
逆位置で出た場合は少しぐっと踏ん張って、「見せかけだけ良いものを求めていなかったか?」「ドロドロした感情を無かったことにしていないか?」「自分に厳しくし過ぎていないか?」と問いかけてみると良いでしょう。
このカードを引く人は「清濁合わせ呑める人」であり、物事の本来の姿に美しさを見出せる人です☺️
次回:5. 最愛のあなた
最初から読む:1. いにしえ人
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