私がメール鑑定する時に愛用しているデッキ「ミスティカルシャーマンオラクルカード」を紹介します!
64枚から成るこのデッキは、1つのストーリーとして繋がっています。
この1〜64までの一連の流れをRPG風勇者の旅路に例えながら、カードの背景と、実際のリーディングではどんな時に出るカードなのかについて、1枚ずつ紹介していきます!
今日は「21. 集める者」です!
ストーリー
流れに身を任せて岸に辿り着いた勇者は、とにかく何か食べて眠ろうと思いました。辺りを見渡すと少し離れた場所に林があったので、ひとまずそこまで歩いて行くことにしました。
森の中には木の実がたくさん落ちていて、食べられそうなきのこや草がたくさん自生しています。1人の女性が籠を持って、それらを集めていました。
・・・どうやらこの辺りには人里があって、そこの人たちが食べ物を集めにやってくるようです。この林も里の人が管理しているのかもしれないと思い、勇者はその女性に声をかけてみました。
「すみません、この林の木の実を少しいただいても良いですか」
そう勇者が聞いてみると、その女性は勇者をびっくりして見つめ、やがて「これどうぞ」と言って籠の中の木の実を分けてくれました。
「お腹が空いているならあなたにあげます。
私は私と家族の分があれば十分なので。」
そう言って当たり前のように木の実を分けてくれた女性には、「木の実を取っていいですか」と人に許可をとる概念がそもそもないようでした。
自然が恵んてくれる食べ物は誰のものでもなくて、生きている者全てのために恵まれたもので、欲しい時に必要な分だけ手に入るものだ、と信じて安心しているのです。
いつでも欲しい分が手に入る。
自分と家族の分があれば十分。
だから必要な人には惜しまずシェアする。
その感覚を、勇者は林の女性に教えてもらいました。
カードの意味と背景
カードの中の女性は、たくさんの植物(食べ物)に囲まれていますね。かと言って両手いっぱいに抱え込んだりはしていません。全く不安そうでもありません。
ネイティブアメリカンは自分達の命に必要な分だけをいただき、分け合いシェアするという思想を大切にしていました。
日本人っぽく言い換えると、「秋になったら山に入れば山菜も栗もある。鳥も鹿もいる。飢えることはない。」といった感じでしょうか。
いつでも必要な時に必要な分だけ集めることが出来ると知っていて、十分な自然の恵みの中で、寿命が来るその日までは命を維持できると知っていたのです。
「飢えたらどうしよう」と思ったりしません。
不安や恐怖から必要以上に乱獲することもしません。
自分の分だけを大量に溜め込むことも、
溜め込んだ結果腐らせたりすることもありません。
それは備蓄がない=粗末なその日暮らしのように見えて、実は生きる者みんなで富を分かち合える豊かな生き方だったのです。
このカードは、既に周りにある恵みに目を向けることの大切さと、「いつでも必要な時に必要な分が与えられる」と信じること、安心することを教えてくれます。
このカードを引くのはこんな時
このカードが出る時は、「既に必要な実りはもたらされているよ」と伝えられています。ということは逆に言えば、「実りに気づいていない」「不都合なことばかり目に入る」という現実と戦っている場合があるかもしれません。
正位置:既に豊かな実りがあるよ♡
逆位置:必要以上を貯めようとして嘆く
というイメージで捉えます。
正位置で出る時は、「足元を見てみれば実りも見つけられるよ♡」と励まされています。目の前の現実の見方を少し変えてみるだけで、すぐに気持ちにスペースを空けることができるでしょう。
どんなことにも「実り」があるものです。例えば職場で嫌がらせを受けていても、それが転職や独立の後押しになったなら、長期的に見てそれこそ「実り」の一部なわけですね。
逆位置で出る時は、必要以上に「恐れ」や「不安」が先に立っていないか振り返り、可能な限り「また季節は巡る」「なるようになるさ」「死ぬことはないさ」と思いましょう。
収穫には季節があります。例えば栗は秋に収穫できるものですが、冬に探しても見つけることは非常ーーーに困難ですよね。雪の中で栗を探し、「見つかるはず!」「何でないんだ!」「何て不幸!」と嘆いても仕方がないわけです( ;∀;)
私たちはついつい季節を間違ったり、そもそも栗の木がない場所で栗を探そうとしたり(笑)、色々勘違いした挙句に嘆いたりしてしまいます。
そして運よく栗を見つけたら、また見つからなくなってしまうことを恐れてつい大量に溜め込みたくなってしまうのですね。
不安な時ほど、季節と場所を見極めましょう。
また必ず収穫の時期が訪れます。
怖がって溜め込むのはやめましょう。
必要なものは、必ず必要な分だけ自分に入ってきます。
このカードを引く人は、「必要な実りに目を向けられる人」です。
次回:22. ゴーストダンス
最初から読む:1. いにしえ人
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