外山周です!
今あなたのご自宅、またはご実家に「神棚」はありますか??
神棚に興味があって情報を探し始めると、色々なことが書かれていて「どれが本当なのか?」って迷ってしまいますよね。
私も今の賃貸の自宅に神棚を作った時、何を基準に作ればいいのか分からなくて困りました…。
そもそも考えてみると、日本の神棚というのは先祖から口伝で受け継ぐ傾向が強いですよね。
私の場合は子供の頃に住んでいた祖父母の家に神棚があったので、その頃の習慣を思い出してみることで、心置きなく自分なりの神棚をお祀りすることが出来ました。
究極は「そこにおられる」と思う気持ちがあれば良いんですね。
今日は私が子供の頃の神棚の習慣と、神棚について書いてみたいと思います!
祖父と神棚のある生活
朝のお参り習慣
私は、10歳までを祖父母の家で過ごしました。
朝起きると祖父が布団をあげて、障子と窓を開けて掃除をし、神棚と仏壇のお水を変えます。
明るくなった部屋で、神棚と仏壇にお参りをします。
まず最初に神棚。
神棚の前ではきちんと背筋を伸ばして立って、腕をきちんと振って柏手を二柏打つ。
次に仏壇。
今度は正座をして座り、ろうそくとお線香に火をつけて手を合わせる。柏手は打たない。
・・・この手順を、毎朝毎朝繰り返していました。
私は祖父が好きだったので、いつも真似して一緒に神棚と仏壇に手を合わせていました。
祖父の柏手は「パン!」とした音が鳴って、その瞬間空気がパキンと通る感じがするんです。
でも私の柏手は「パチン」みたいな音で(笑)、子供ながらに「なんでだ?」と不思議に思っていました。
祖父の力強い柏手と、その瞬間に仏間の空気が澄むようなあの感覚が、私は小さい頃とても好きでした。
神棚にも仏壇にも「神様」がおられる
小さい頃、祖父に「神棚と仏壇は何が違うの?」と聞いたことがあります。
祖父からは「神棚には日本の神様おられて、仏壇にはご先祖様がおられるよ」と教わりました。
柏手を打つのは、悪いものをびっくりさせて追い払うため。
仏壇にろうそくを立てるのは、炎を見てご先祖様を思うため。
特に仏壇のろうそくは、炎の揺らぎ方や燃え方で、ご先祖様の気持ちや存在を考えるきっかけにするのだそうです。
そしてご先祖様も日本の神様も、私たちを見守ってくれる存在なのだということ、だから「神頼みするのではなく、きちんと背筋を伸ばして生きなきゃいけないよ」と教わりました。
つまり神棚も仏壇も、究極は同じようなものってことですね(笑)。
「そこにおられる」と思う私たちの気持ちが、神棚を神棚たらしめる。
私たち生きている者が、「ちゃんと生きます」と決めれば良いだけです。
身近にあればそれでいい
神道に経典も教えもない
私は祖父のおかげで、こんなにも「宗教」を身近に感じる環境で10歳まで育ちました。
しかしキリスト教のように教会に行ったことはないし、祈りも意識したことがないし、聖書にあたるような経典も読んだことがありません。
守るべき「教え」があったとすれば、祖父から教わった「背筋を伸ばして生きるんだよ」の一点だけです。
これこそが神棚の力ですね。
日々の生活の中で、ただ年長者から「概念」だけを受け継ぎ、生活に組み込み、自分の人生をより良く生きるための軸にする。
そういう存在として、神棚が身近にあればそれで良いのかもしれません。
だから今、私の自宅には神棚があります。
祖父の家にあった神棚ほど立派なものではないし、何の格式にも乗っ取っていない、賃貸用の小さな神棚です。
お札は私が「波長が合う」と感じている神社のものだけで、あとは伊勢神宮に参拝した時に一目惚れして買った鈴を一緒にお祀りしています。
たまに嬉しい頂き物があると、お供えしたりもします(笑)。
生きる姿勢を見直す窓にする
今私の自宅にあるこの小さな神棚は、部屋に入ったらすぐ目に入るところにあって、部屋全体を見渡せるような位置にあります。
子供の頃のように毎朝柏手を打つことはしなくなってしまったけれど、それでも事あるごとに、神棚に目がいきます。
こうしてパソコンをかちゃかちゃやってる今も(笑)、一人でご飯を食べているときも、つい目がいってしまう瞬間は多くあります。
そんな時は、私は心の中で今の自分自身を振り返っているような気がするし、その瞬間があるかないかで、生産性が全く違うものになると感じています。
きっと祖父が毎朝の習慣にしていた参拝も、そんな意味があったのかもしれません。
神棚というのは、本当に不思議です。
一神教のように絶対的な神を祀る訳でもなく、経典や教えもないけれど、確かに自分と繋がり、先祖や日本の文化と繋がる「窓」なんですね。
だからこそ生活を取り巻く環境が変わったり、忙しくなったりすると、忘れてしまう。
でももしあなたがより良い人生の軸を持ちたいと願うなら、そして神棚に興味があれば、ぜひあなたなりの神棚をお祀りしてみてはいかがでしょうか^^