私がメール鑑定する時に愛用しているデッキ「ミスティカルシャーマンオラクルカード」を紹介します!
64枚から成るこのデッキは、1つのストーリーとして繋がっています。
この1〜64までの一連の流れをRPG風勇者の旅路に例えながら、カードの背景と、実際のリーディングではどんな時に出るカードなのかについて、1枚ずつ紹介していきます!
今日は「44. 犠牲」です!
ストーリー
精霊との交信を終えた勇者は、見たことをそのまま長老に話しました。長老は目に涙を浮かべました。子供の頃、精霊に祈りを捧げる祭りがあったことを思い出したのです。
長老は村人に昔の話を聞かせました。
祭りを復活させようと提案すると、
村人は皆喜んで賛成しました。
問題はどうやって復活させるかです。
長老が記憶を辿り、「精霊に犠牲を捧げるというのをやっていたと思う」というと、村人たちが「生け贄を捧げるのか?」と物騒なことを言い出し、若い娘が「村のためなら私が」と言い出しました。
「そういう感じではなかったと思う」
「もっと楽しい感じだったはずなのだ」
と長老は言いました。
村人達は「楽しい犠牲」の意味がわからず、途方にくれました。
勇者はさっき見た村の光景を思い出して、「ただあなたたち1人1人が、喜びとともに表現できることを捧げてはどうですか?」と助言しました。
そして祭壇作りから祭りが始まりました。
力を合わせて祭壇を作り、
料理が得意な人は料理を作り、
ある少女は楽しんで土人形を作り、
またある人は歌を捧げ、
ある人は踊りを捧げたのでした。
みんな楽しくて心の底から笑いました。
「わしが子供の頃、確かにこんな空気が満ちていました」と言って、長老は勇者にお礼を言ったのでした。
カードの意味と背景
「犠牲」という言葉は、しばしばネガティブな意味で使われています。「自己犠牲」という言葉はその最たるもので、痛みや傷を伴うイメージが強いですよね。
この「犠牲」のカードは、そういった痛みを伴う現代社会の「犠牲」のイメージをちょっと手放して見てみると良いです。
・感謝を捧げる
・祈りを捧げる
・想いを捧げる
・歌や踊りを捧げる
「自分の大切なエネルギーの一部を捧げる」ということが本来の「犠牲」であって、そこには痛みや傷を伴うことはなく、むしろ喜びや笑顔を伴うものなのですね。
ちなみにこのカードは、23番の「無償のギフト」とちょっと似ています。
無償のギフトは「ギフト」なので、自分がこの肉体に預かって生まれてきた才能をはっきり自覚し、惜しみなく&見返りを求めず使おうぜ!というニュアンスがあります。
今回の「犠牲」はそこから更に視座を上げ、肉体レベルで預かったギフトではなく、喜びとともにエネルギーの一部を捧げることを促されます。
カードを見比べてみても、「犠牲」の方が落ち着いているというか、お姉さんっぽい雰囲気を感じないでしょうか✨
また2つのカードに共通して言えるのは、
「見返りを求めない」ということです。
楽しんで自分のエネルギーを捧げる(=犠牲を捧げる)時は、見返りを求めていないかどうか、よく自分を観察しましょう。良い結果を期待したり、相手から望んだ言動を引き出そうとして行う「犠牲」は、簡単にエネルギーを歪ませてしまいます。
このカードを引くのはこんな時
このカードはもう圧倒的に逆位置で出やすいカードです。正位置で出ることは本当に滅多にありません。
「犠牲」が逆位置で出る時は、ずばり「痛みを伴う犠牲をしてるよ!」「自分の命を削ってるよ!」ということを警告されています。
・ブラック企業から抜け出せない
・やりたいことが見えなくなっている
・毒になる人間関係から離れられない
・恋人に尽くしすぎている
・自分を見失っている
・すんごい傷ついてるのに気づいていない
みたいな時に、この「犠牲」の逆位置が飛び出してきます。
・・・私たちは今までの時代の社会で生き抜いてきて、「社会人たるもの」とか「感情は表に出すな」とか、「他人や組織のために自分を差し置いて尽くす」ということに慣れ過ぎてしまっています。
本当の「犠牲」とは命を削るものではなく、
むしろ命のエネルギーを分かち合うものです。
見返りを求めるのはやめましょう。
本来の「犠牲」に転じられた時にどんな世界に行けるのか、楽しみに過ごしてくださいね。
人のために命を削るほどの犠牲を厭わなかったということは、それだけ命が豊かで大きいということでもあるのですから✨
次回:45. 預言者
最初から読む:1. いにしえ人
ご依頼はこちら:外山周のリーディング