私がメール鑑定する時に愛用しているデッキ「ミスティカルシャーマンオラクルカード」を紹介します!
64枚から成るこのデッキは、1つのストーリーとして繋がっています。
この1〜64までの一連の流れをRPG風勇者の旅路に例えながら、カードの背景と、実際のリーディングではどんな時に出るカードなのかについて、1枚ずつ紹介していきます!
今日は「42. 雨乞い師」です!
ストーリー
虹が消えた後、勇者は一番近くの村にやってきました。勇者を見ると村人は疲れた顔をして、「旅の方をもてなす余裕がありません」と言いました。
話を聞いてみると、その村は畑を作って生活している小さな集落で、雨が殆ど降らずに困っているのだそうです。これ以上雨が降らなければ凶作になってしまう、と村人は不安がっていました。
勇者は色々と村人に提案しました。
「水路を引ける水源はありませんか?」
「体力のない人は近くの村へ避難をしては?」
「その間に水を引きましょう」
「井戸を新たに掘ってはどうですか?」
「冬の備蓄が足りなければ狩をしてはどうですか?」
・・・今までの旅路があったおかげで、
自然に色んな選択肢が思い浮かんできたのです。
そして「少し距離があるけど川がある。そこの上流から水を引こう」という話になって、勇者は村人を手伝うために、水源へと一緒に行くことにしました。
そして川に向かって歩いている間に、
なんと雨が降り始めました。
雨はやむことなくある程度の水をもたらしてくれ、喜んだ村人は「旅人さんは雨乞い師ですね!」と勇者を称え、お礼を言いました。
カードの意味と背景
「雨乞い師」は呪術で雨を降らせる存在です。
祈祷師、呪術師、巫女、シャーマン、
みたいな存在のことですね。
「雨乞い」と言うと「ずっと日照りだったのに祈りによって雨を降らせた!」というように、「何もないところから超常的な現象を引き起こした!」と捉えがちですが、決してそうではありません。
「日照り=水がない」という現実があって、
そこに「水」のある現実をもたらそうと願い、
既にある全ての要素を使って取り組んでいく!
・・・という現実化こそが「雨乞い」の真骨頂です。
「祈ったら雨が降ったラッキー!」を求めるのではなく、「水がない」という現状をしっかり認識して「望む現実を創造する」という意志にコミットした時、さらにそれが世の中のためになる現実である時に、それがお空に通じて雨が降ってくるのです。
日本語の「祈り」とは、
本来は「意が乗る」という意味なのです。
英語では「rainmaker(=雨を作る人)」という言葉になっていて、呪術的な意味から転じてやり手の弁護士などをそう呼ぶそうです。確かにやり手の弁護士や企業家さん達は、この「現実化」がめっちゃ得意そうですよね。
「雨乞い師」は現実化のマスター。
そしてそれは私利私欲のためでなく、
「世のため人のため」であることも求められます。
このカードを引くのはこんな時
このカードは「自分の力を見くびっている時」に出やすいです。
今の現実はなーんか満足できない
本当はどんな現実が欲しいか気づいている
だけど気づかないふりをしている
またはどうせ無理と思っている
別の現実を欲しいふりをしている
みたいな時に出てきやすい気がします。
・・・私たちは現代の社会を生き抜いてくると、つい「座して雨を待つ」みたいになりがちです。
雨が降らないなら仕方がない、運に任せるしかない、力のある人が持してくれるのを待つしかない、みたいに諦めてしまうんですよね。
そして「日照りは日照りでいいじゃん」と思ってみたり、気まぐれに水をもたらしてくれる旅人を「すごい人!」と思ってみたりするわけです。
だけど「雨乞い師」の気質を持つ人の魂は、
本来そんなにヤワじゃないんですよ😂
自分で気づいていないだけで、何もしなくても隠しきれない独特のエネルギーそのものに、今すでにどこかで誰かが必ず影響を受けています。
このカードを引く人は、
「自分で思っている以上の力がある人」です。
次回:43. ラトル
最初から読む:1. いにしえ人
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