外山周です。
「人生疲れた」「もう何もやる気が起きない」
そんな風に感じて、動けなくなってしまうことはありませんか?
動けなくなったあなた自身を、責めていませんか?
何かやらなくてはいけないことがあるのに動けなくなってしまうと、「出来ない自分が悪いんじゃないか」と思って焦ってしまいますよね。
そんな時こそ、立ち止まってゆっくりしてみるのはどうでしょうか。
私も大学を退学した時と会社を退職した時、それぞれ年配の方から人生についての話を聞き、立ち止まる勇気をいただきました。
その話を2つシェアしてみたいと思います。
立ち止まった先に別の人生が拓けるお話なので、ぜひ読んでみてください。
人生はトロッコ列車の旅
あなたも新幹線に乗りたいでしょう。仕事も新幹線、プライベートも新幹線・・・あっと言う間に目的地に着いて、そしてまた次の新幹線に乗り換えてって、夢中でね。
新幹線からは遠くの景色までよく見えて、「どこまで行けるんだろう」ってワクワクして、希望が持てるのだよね。
でもね。
新幹線に乗ったが最後、簡単には降りられないし、近くのものは全く見えていないということなのですよ。
そして気づいたら体がボロボロになって、強制的に新幹線を降りることになったりね。
なに、悲観することはないのですよ。
トロッコ列車の旅も、なかなかいいものです。
足元の砂利道や、草花まで見えてね。景色はゆっくり流れて、地面も近くて、生きてるって感じられる。歩きたければ、歩いてもいい。
そんな人生もまた豊かだと、僕はこの年になって思うのです。
どうかお体を大事に。どうぞ良い人生を送ってください。
・・・これは1社目に勤めていた会社を退職した時、その時のクライアントさんだった70代の男性からしていただいたお話です。
カメレオンは空を飛ぶ
地面、木、葉っぱ・・・色んなものと同じ色になると、確かに外敵から身を守って生きることが出来るのよ。
でもそれはつまり、「同化する背景がない場所では生きていけない」ってことでね、自分の生きる茶色と緑の世界こそが全てだと思ってるのよね。
でも、世界には「空」がある。
普段見上げることすらしない「空」は、翼を持った生き物たちが住む場所で、背景に同化しなくても真っ青な空を飛ぶことが出来るの。
偶然見上げて「空がある」って気付いたカメレオンは、「うらやましいな」とか、「地上の方がいいや」とか、色んなことを思うだろうね。
それで「自分も飛びたい」って思ったカメレオンだけが、自分の背中にはずっと使ってなかった翼があるって気付いて、一生懸命それを開く練習をして、やっとの思いでなんとか空に舞い上がる日を迎えるの。
そして「空」に同化しようとしてできなくて悩んだり、同化しないままの本当の自分の姿が分からなかったり、疲れて地上に戻ったりするかもね。
それでもなんとか飛び続けてると、やっと翼の使い方に慣れてくる。
空気の流れにのって翼を広げていれば、勝手に飛べるんだって気付く。
そうなったときには、地上はもう遥か下に広がるだけになっていて、すでに泰然と飛んでいるんだよ。
だから、あなたも翼を広げ続けてね。
・・・こちらは大学を中退するときに、年配の教授(アメリカ人)から聞いたお話。
自分らしく過ごしていい
この2つの話を20代の時に聞き、今は30代になりました。
疲れて諦めそうになる度、人生の節目ごとにこの2つの話を思い出してきました。
おかげで退職に踏み切るなど大きな方向転換をしたこともあれば、「きっとまだ大丈夫だ」と自分を励ましたこともあります。
あなたも疲れた時は、ぜひ思い出してください。
あなたはそのままでいい、疲れたら立ち止まっていいのだと。
目指している生き方だけが全てではなく、あなたがあなたらしく空を飛ぶことで、周りの空気が動くかもしれません。
ちょっと休んだら、また空に舞い上がれる日がやって来ます^^
遠くの目的だけを追い続ける人生じゃなくてもいい。
自分らしく、同化せずに生きてもいい。
力まず自然体にしていれば上手くいく。
きっとそんなお話なんじゃないかと、今はなんとなく捉えています。
私も70代になる頃には、彼らが私にこの話をしてくれた思いが分かるようになるかな…。