神道 視えないものの力
著者:葉室頼昭(外科医、春日大社官司)
1999年 初版発行
神道メモ2:本来の日本語の持つ意味①
→「ふじ」「おいる」
神道メモ3:本来の日本語の持つ意味②
→「気枯れ」「はたらく」
日本語の母音
※今日は少しでも分かりやすいように、私から勝手な補足を入れます。青くなってる部分が私の補足です。
日本語の母音は、「あいうえお ん」のみ。
日本語の母音はシンプルで、極めて少ない数しかない。
「あいうえおん」のみ6種類が、日本語の母音である。
(補足)
ちなみに英語だと、それぞれの母音が細分化して、より多くの母音があります。例えば主要な「あ」だけで3種類、「ん」も3種類。日本語には最低限の母音しかないのです。
さらに日本語の音は、常に母音と共にある。
日本語は、母音がないと1つの音を作れない特殊な言語だ。
(補足)
例えば日本語の「さ」を英語で書くと「sa」だけど、これは全く異なる音になります。子音の [ s ]を強く発音し、その後に [ a ]が乗る。無理やり書くと「スァ」が英語の「sa」です。
日本語の同音異義語
日本語には、1つ1つの音に意味がある。そして、さらにそれを発音の違いで使い分ける。
例えば、「え」という音。
・「えぇ」=はい。
・「えっ?」=何ですか?
・「えー!」=びっくりした!
・「えー…」=ちょっとまって。
この「え」の音1つの変化で、その意味を微妙に伝えていくのが日本語だ。
単語の例もたくさんある。
・カミ:神、髪、紙
・カキ:柿、牡蛎、垣
・ウミ:海、膿、産み
昔の日本人は、おそらくこの違いを全部発音できたのだろうが、今の日本人はできなくなってしまった。
それは漢字が入ってきて「音」に漢字の意味を当てるようになり、音よりも漢字の方を考えて、日本人が言語を使うようになってしまったからだ。
これでは本当の日本語とは言えない。
日本人は、本当の日本語を失ってしまったのだ。
春日大社の祝詞
祝詞(のりと)とは、
・のる=神様がのられる、おっしゃる
・と=おと=伝わってくるもの
ということで、神様の言葉を伝えるもののことだ。昔はそれを聞ける人(=神職の人)がいて、神様の言葉を人々に伝える役目をしていた。
今でもある「大祓詞」という祝詞は漢字で書いてあるけれど、漢字で意味を探ると意味が変わってしまう。
祝詞は神様の言葉だから、意味は分からなくてもいい。
発音を聞いてると、体に伝わってくるものがあるはずだ。
だから春日大社の大祓詞は、漢字をやめて全部仮名で書いてある。
感想:古事記も元は「音」の伝承
古事記も同じですね。
文字がない時代に、古事記は元々「口伝」で、つまり「音」によって伝承されてきました。
その音を文字にするために、無理やり漢字を当てはめた…
当時は「音」を表記できる平仮名がなかったので、漢字の音を当て字で当てはめることで、古事記を文字にしたのです。
その後私たちは平仮名を手に入れて、昔の人が当て字で記した古事記を読めなくなってしまいました。
仕方ないから漢字の意味で解読しようとした結果、全く別の物語になってしまったというわけです。
こうして本来の「音」を失って、古事記は力を失くしてしまったと言われています。
それにしても、音を聞いていたら体に伝わってくるものがある、というのは興味深いです。
ピンとくるまで聞いてみようと思います。

外山 周
幼い頃から思っていることを言えずに育ち、アメリカの大学をうつ病で中退。帰国後に就職して英語スクールの立ち上げで成功するも、燃え尽きて退職。その経験から心理セラピストを目指すが、その過程で婚約者と破局。そんな中でセラピーを極め、見えないものに敏感なことを活かして「癒える」と「言える」に寄り添うセッションを開始。恋愛セラピーが好評。
心理セッションと英語トレーニングを組み合わせた、独自の英語サポートも準備中。
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