本当の「信じる」って何だろう?
ふと「社員の力を信じてる」という言葉を思い出しました。
会社勤めをしていた頃、よく会社トップの人たちが言っていた言葉です。
「信じる」って、何なのさ。
…と、その言葉を聞くたびに思っていました。
なんだか良さげな言葉には聞こえるけれど、何故かプレッシャーを感じてしまう。
無言の重圧を感じてしまうことが多かったような気がします。
「信じている」に隠れた意味
昔、部下に相談を受けた時に、私も同じように伝えたことがあります。
「スタッフの力を信じてる」
「多少の失敗は大丈夫、クレームも私が処理をする」
「目の前のクライアントさんの英語に寄り添って、やりたいように存分にやっていい」
「でも会社のメソッドは守ってね」
・・・。
スタッフの力を信じてると言ったのは、半分本当で、半分嘘でした。
教え心があって能力もある人が、自信がないせいで力を発揮できないのを見ていると、「もっと力があるんだから、存分にやって!」と言いたくなりました。
でも一方で、会社のブランドイメージを傷つけるようなことをされたりすると、腹がたつこともありました。
会社の創立者でもない単なる「1ファン」の私でさえそうだったのだから、きっと会社を作った人は、もっと強い愛情を会社に感じているんだろうと思います。
強い会社愛の上で発せられる、「社員を信じる」という言葉
その会社への強い愛情の上で発せられる、「社員の力を信じてる」という言葉。
会社と、会社のブランドやイメージが好きであればあるほど、それは
「あなたが会社色に染まれる人だと信じている」
「会社のイメージを、あなたが何よりも大事に守ると信じている」
「そうすることで、あなたがもっと良い人材に育つと信じている」
という意味を含みはしないでしょうか。
マーケティングのため、ブランディングのために、会社のために変わってくれると信じている ――。
この意味が含まれた時、「社員の力を信じてる」という一見よさげな言葉が、プレッシャーになってしまうのではないかと思います。
会社色より「自分の色」!
大阪でセミナーをした時、やっている内容じたいは会社員時代とあんまり変わらないのに、めっちゃ楽しいと感じました。
会社のブランディングを気にせず、やりたいようにやれて、言いたい事を言える。
それで来てくれた人が「ありがとう」と言ってくれる。
こんなに楽しくていいのかな?って思いました。
本当の「力を信じる」の意味はきっとこういうことで、「自分らしさを発揮すれば、世界がより良くなる」なんじゃないかなと、最近感じます。

外山 周
長く英語業界に身を置き、10,000時間以上の指導経験とTOEIC400点アップ等の実績を持つ。が、上達のみを重視するやり方に疲れ独立。現在は「ゆるくキツく楽しい」をモットーに、心を重視して英語イベントや個人セッションを行なっている。
口癖は「英語は外国語だから、完璧じゃなくていい」。
将来の夢は心理カウンセラーと、算命学の鑑定資格を取ること、日本人向け「古典に親しむ会」を行うこと。
神道と日本語が大好き。好きな言葉は「国のため、人のため」。
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